ペットの火葬にかかる時間はどのくらい?待ち時間や火葬の流れも紹介
ペットは亡くなった時期やご遺体のお身体の状況によっては、傷みも早くなります。大切なご家族であるペットをやさしく見送ってあげることで、天国から必ず感謝されるはずでしょう。本記事では、ペットごとの火葬時間や待ち時間に関する内容、さらに葬儀プランごとにかかる時間の目安、お別れまでの流れを詳しく解説していきます。
どのご家族もペットが亡くなったとき、心がポッカリと空いてしまうような感覚や忘れたくないと言う想いは、胸に抱えているはずです。大切なペットとのお別れは、それぞれ想いが異なります。自分の気持ちやご家族の気持ちに向き合いながら、状況に合わせた判断をしましょう。
一緒に生活してきた愛するペットの最後を納得して、締めくくってもらうためにも、火葬に必要な時間やセレモニーの流れを把握して参考にしてみてください、
ペットの火葬はいつまでにすべきか?
一般的には、ペットが亡くなってから4日以内に火葬できれば、お身体の状態を損なわずに見送ることができます。ただ暑い夏場など、お身体が傷みやすい時期は腐敗の進行も早くすすむため、3日以内での火葬がおすすめです。
基本的には保冷剤や氷などをこまめに交換し、涼しい場所にご安置して頂ければ、お身体の傷みを抑えられるでしょう。また以下の状態は腐敗が進む可能性が高く、注意が必要です。
- 外傷や腫瘍がある
- 身体が大きく、保冷処置をしづらい
- 目が落ち窪んできた
- 虫が寄ってきている
- お腹が膨らんできている
- 体液の量が多くなってきている
もし4日以上のご安置を希望する際は、腐敗が進行していないかを確認の上、冷却保存をしかりと行い、火葬の日時を検討すると良いでしょう。
ペット火葬の時間で影響してくること
ペット火葬の時間は、個体の大きさや体重によって変化します。ここからは、詳しく見ていきましょう。
ペットの大きさや種類
ペット火葬の時間に影響するのは、からだの大きさや種類です。小鳥やウサギなどの小動物、ポメラニアンやプードルなどの小型犬、さらに柴犬やゴールデンレトリバーと言った大型犬までさまざまなタイプがいるはずです。からだの大きなペットであるほど、火葬にかかる時間も長くなるのが特徴と言えるでしょう。
ペット火葬の種類
大切なペットが亡くなった後、お別れまでどのような選択が選ばれるのでしょうか。ペット火葬の種類として、以下の3つにおおまかに分類されます。
1.お立会葬(個別立会火葬)
ご家族が愛するペットにお立会のもとで火葬をおこないます。ご遺族も一緒に自宅まで車でお迎えに伺うことも可能です。火葬後は遺骨を拾い上げて、持ち帰ることができます。最初から最後までセレモニーに参加しますので心身的な負担はありますが、ペットの最後まで寄り添うことになります。人の葬儀に一番近い火葬の方法です。
2.個別葬(一任個別火葬)
ご遺体をお預りした順番に一体で火葬いたします。ご遺体のお引取りから納骨堂への安置まですべて葬儀社に一任して依頼をする流れです。骨上げも業者の方で代行されますので、時間の都合をつけられない方や火葬場まで移動が難しい方は、おすすめの方法です。火葬後の遺骨の返骨や墓地への埋葬は、業者によって対応は異なります。
3.合同葬
ご遺体を自宅でお預りした後、火葬を葬儀社側で一任して依頼する流れです。その後、霊園内の合同の供養塔に納骨後、ご家族が霊園に訪れてお参りをします。火葬後の遺骨の返骨はありませんので、手元にペットの遺骨を置いておきたいご家族は注意しておきましょう。
ペットの火葬時間の目安
ペット火葬で、ご遺体に火を入れる時間の目安について紹介していきます。愛するペットの大きさや体重によって、火葬時間は異なりますので把握しておきましょう。
小動物(2kg以内)の場合
ハムスターや小鳥などの小動物(2kg以内)の目安として、約30分ほどです。ご遺体の状態により多少の時間変化することもあります。
猫・小型犬(3〜10kg)の場合
猫、チワワ、パグなどの小動物(3〜10kg)の目安として、約1時間ほどです。ご遺体の状態により多少の時間変化することもあります。
中型犬(10〜25kg)の場合
紀州犬、ビーグルなどの中型動物(10〜25kg)の目安として、約1時間30分ほどです。ご遺体の状態により多少の時間変化することもあります。
大型犬(25kg以上)の場合
ゴールデンレトリバー、ハスキーなどの大型動物(25kg以上)の目安として、約2~3時間ほどです。ご遺体の状態により多少の時間変化することもあります。
ペットのご遺体を預ける前に葬儀を行う場合や火葬炉を冷ます時間、収骨する時間は別に時間が必要です。大切なペットとの最後のお別れですので、時間の配分は余裕を持つことを認識しておきましょう。
業者によって火葬時間や方法も異なる
ペットの火葬時間は、民間の業者や自治体によっても、火葬するための方法や認識が異なります。それぞれの特性を知った上で、ご家族が望む火葬のスタイルを模索してみましょう。
ペット霊園での火葬
ペット霊園での火葬は、会場への移動時間が必要になります。葬儀や火葬時間に加えて、行き帰りの移動時間も計算しておく必要があります。高齢者や障がい者等が立ち合い火葬に参列される場合は、送迎に問題のない大きな車を用意したり、タクシーを予約したりするなど、時間に余裕を持った行動は意識しておくと良いでしょう。
移動火葬車での訪問火葬
訪問火葬は、ご自宅まで移動火葬車が伺い、自宅または火葬可能な場所に移動して火葬します。火葬場の会場までの移動時間はかからないため、火葬場が遠方な方やお時間のとりづらい方には最適なプランです。訪問火葬は、火葬にかかる時間、さらに必要に応じて火葬場所への移動時間を用意しておく必要はあるでしょう。
自治体での火葬
地域の自治体も、ペット火葬は申し込みが可能です。合同火葬と同様で、ご遺体の引き渡しのみで終了です。民間にある葬儀社よりも、お手頃な火葬依頼は可能ですが、自治体ではペットのご遺体を一般廃棄物として扱いますので、ご注意してください。また合同火葬後のペットの返骨もないので、大切なご家族を手元に置いておきたいと思うご家族は、民間の葬儀業者にペット火葬の依頼をする方が無難といえるでしょう。
ペット火葬までの流れ
ここからは、ペット火葬の予約から当日までの流れを紹介します。細かい流れは葬儀社によって異なりますので、確認してみてください。
火葬の予約
まずは、ペット火葬を依頼する葬儀社もしくは公営の火葬場へ連絡をします。担当者の案内を聞いて、火葬方法や火葬日時などを決めていく流れです。24時間受付の対応をしている葬儀社もありますので、安心して連絡してみましょう。
また愛するペットが亡くなった後、季節や状態、さらに過ごしてきた環境にもよりますが腐敗は進みます。きれいな状態でご遺体をお見送りするため、火葬当日までしてあげましょう。
・身体はこまめにきれいに拭き、体液や排泄物も取ってあげる。
・保冷剤や氷などをタオルなどを巻いて、背中や内臓周りを中心に冷やす。
・亡くなったご遺体は、クーラーが効いた涼しい部屋で安置する。
葬儀場へ移動
選択した火葬方法によって異なりますが、立会い個別火葬以外は、愛するペットとお別れの瞬間です。また訪問火葬の場合、指定時間に合わせて専用の火葬車がお迎えに来ます。これまでの感謝の想いをペットにお伝えして、お見送りしてあげましょう。
火葬の種類 | 火葬の流れ |
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立合い個別火葬(お立会葬) | 葬儀場に移動し、立ち合い |
一任個別火葬(個別葬) | 葬儀場で葬儀社へご遺体を引き渡し |
合同火葬(合同葬) | 葬儀場で葬儀社へご遺体を引き渡し |
火葬を行う
ご遺体や供え物を引き渡した後、霊園の担当者が火葬を担当します。またお立会葬プランはご遺体と共に移動して、霊園で用意されている待機室などで待機しつつ、火葬の時間を待ちます。
お骨上げを行う
お立会葬は火葬後、当日の参列者が大切なペットの遺骨の拾い上げをします。拾い上げした遺骨は、そのままご自宅にお持ち帰ることも可能です。また合同火葬や一任個別火葬の場合は、葬儀社が代行して、遺骨の拾い上げをする流れとなります。
遺骨を受け取る
合同葬は火葬後、霊園内の合同の供養塔に納骨してもらいます。一任個別火葬、立合い個別火葬の場合は、霊園内の墓地に埋葬してもらうか、遺骨を返却してもらういずれかを選択します。
ペット火葬の待機の時間の目安は?
ペット葬儀は、合同火葬のように短時間で済ますことができるプランもあれば、立会い個別火葬のように長時間の寄り添うことが必要なプランもあります。葬儀中の待ち時間をどう過ごせばいいのかなどを詳しく紹介していきます。
お立会葬の場合は?
お立会葬(立会い個別火葬)の基本的な流れは、以下の流れです。
1、ペットが亡くなる
2、ご遺体を納棺する
3、お別れの時間を過ごす
4、ご遺体を火葬場に運ぶ
5、火葬まで待合室で待機
6、火葬する
7、お骨を拾う
8、納骨又は返骨する
お見送り前にセレモニーや読経などのオプションもあります。一生に何度もある訳ではないですので、一つの節目として心に焼き付けておくことにもつなげられます。ご希望の場合は、打合せ時に担当者と相談しておきましょう。
葬儀場の待合室は使用できる?
火葬時は、待ち時間が発生します。そのため、火葬の間は待合室で待つ流れです。
参列者の中で懐かしい思い出話に花を咲かせたり、心を整える時間に充てたり、各々の心の状態に合わせて自由に過ごしましょう。また待合室ではゆっくり過ごせるような工夫を施されているところもあり、テレビが置いてあったり、寛げるようなソファーも設置されている場合もあります。火葬が終わったら、連絡が来るように調整して、火葬中に気持ちを落ち着かせるために近隣を散歩したりすることもできます。施設によっては貸し切りの待合室ではなく、間切りされている待合室のところもあり、施設情報をHPやパンフレットなどで事前に確認しておくとよいでしょう。
訪問火葬の場合は?
訪問火葬は、自宅での火葬ができないこともあり、その場合は火葬できる場所まで火葬専用車で移動しての火葬です。葬儀社と自宅が火葬をできる場所かどうかを事前に打合せすることが良いでしょう。火葬中の待ち時間は立って待っていたり、移動先の車内で待つことも想定されます。障がいのある者や高齢者がいる場合は、待ち時間が負担になりかねません。必ずしも自宅で待機するとは限りませんので、移動先の環境も配慮した上で、訪問火葬を検討してみましょう。
火葬施設を選ぶポイントは?
ペット火葬の業者を選択する上で、火葬場の施設や火葬を民間で依頼するのか、それとも自治体に依頼するのかなど重要なポイントです。立ち合い火葬で、愛する家族であるペットの最後を見送る場合、待合室だけでなく、参列者だけで使えるのかを事前に調べましょう。さらに口コミや事前見学で。実際の目で見ることが一番イメージを掴みやすいので、可能であれば検討してみてください。またペットと散歩しながら見学できる施設もありますので、葬儀業者に確認してみましょう。訪問火葬を選択する場合、事前にいくつかの葬儀会社に連絡をしてみると良いはずです。なぜなら事前に自宅での火葬ができないということがわかれば、事前の準備を考えることができます。
まとめ
ペット火葬の種類別の時間や業者ごとの民間と自治体での火葬方法の違い、さらにプランに合った火葬までの流れ、当日の待ち時間のイメージまで解説してきました。ペット葬儀で火葬などに必要な時間は、ペットの大きさや体重が影響しています。例えば、小鳥やハムスターなどの小さなペットであれば約30分ほどで、ゴールデンレトリバーなどの大型犬は2時間前後などが目安です。さらに火葬を実施する場所への移動など負担もあります。火葬方法やプランごとに待機時間なども変化しますので、どうしても時間が取れない方などは、葬儀の時間が短いプランやお住まいの近隣エリアで対応可能なペット葬儀の業者を選択すると良いでしょう。
そして愛するペットが、ある日いなくなることは、とても寂しく、心の中に空白が出来てしまうことが予想されます。いざという時に備えて、生前のご相談も検討してみることで、心の整理をつけた状態で日常生活を過ごせます。まずは愛するペットが元気なうちから、気軽に相談してみることを検討してみるとよいしょう。